ニュージーランドへ家族で移住すると決意したものの、そもそもどんな準備をしたらいいのか分かりませんでした。
Google に聞けばいろんなことは解決する時代なので、自分でできることは自分でやりました。それでも海外で暮らすには不安が多かったのと、調べごとばかりに時間を費やしたくない、情報があり過ぎてどれを参考にしたらいいのか混乱するなどあったので、移住エージェントとサポート契約をしました。
特に、日本を離れる前にどんな書類を準備しておいたほうがいいかは、自分たちの計画に合わせて彼らのアドバイスに沿って準備を進めました。
この記事を書くにあたって当時の記録を調べていたら、いろんな準備をしていたことを思い出して驚きました。移住すると決めてから実際に日本を離れるまで約6ヶ月。「だいぶ先だなー」と思って始めた準備でしたが、最後はやっぱりバタバタしました。
ニュージーランドに渡航するにあたってどんな準備が必要なのか
目次
子どもや両親に移住を打ち明ける
夫婦の間で移住すると決断。次はそれを家族に打ち明けないといけません。私と妻の両親や子どもたちに移住をどう説明するかは、渡航準備の中で精神的には一番の大仕事でした。
家族の中で海外移住に対する考えが違うので移住できない。移住したけど親は納得していないから何年も連絡をとっていない。こういった話は珍しくないです。できることならみんなに賛成、応援してもらえる環境が理想です。
子どもたちへの報告
子どもたちは、驚いてはいたけど何となく「海外移住する」と言い出すんじゃないかと感じていたそうです。会話の節々に海外移住を匂わすことを言っていたからでしょう。
東京から滋賀に引越していたことも、子どもたちにとって引越しや移住の抵抗を少なくしていました。
妻の両親への報告
妻の両親は、「自分たちの人生、自分たちの好きなようにすればいい」と暖かく私たちの考えを受け入れてくれました。ずっと隠していたつもりでしたけど、何となくそんな気がしていたそうです。「ついにその話を聞くときが来たか」。そんな表情でした。
妻の両親は、私たちが東京から滋賀に移った数か月後に、同じように滋賀に引越して来てくれました。にもかかわらず、私たちは妻の両親を残してニュージーランドへ移住することになり申し訳なく思っていたので、私たちの考えを尊重してくれたことはとても有難かったです。
私の両親への報告
ここまでは順調でしたが、私の両親への説明が難航しました。私の親が子である私に期待していたことと、私がしようとしていたことは正反対。しかも途中一切の相談をせずニュージーランドへ移住するという決断の報告のみ。私の配慮が足りず、予想をはるかに越える反対でした。
しかしニュージーランド移住は、私や妻の憧れであり、かつ子どもたちの将来を考えての決断。それまでの両親への感謝は計り知れないけれど、私が優先するのは両親ではなく、これからも長く一緒に暮らしていく妻や未来のある子どもたち。そういったことを伝えて説得しました。
母はだれかに相談したようです。そこで何があったのか詳しいことは知りませんが、いつしか賛成、応援してくれるようになりました。これで心置きなく移住できる環境は整いました。
ニュージーランドへ行く日を決める

いつニュージーランドに行くか。
これも頭を悩ませました。原因は、子どもたちの日本の学校での行事や部活のことを考慮し過ぎたためです。子どもの将来を思っての移住でもありましたが、子どもからしたら親の都合。修学旅行や頑張ってきた部活の大会などを終えてから日本を離れたい、という子どもの希望を聞き入れて渡航時期を決めました。
私にはありませんでしたが、人によっては仕事との調整もあるでしょう。でも振り返ると、離れる日本でのことよりも、先にあるニュージーランドでの新しい生活を優先したほうが良かったのではないか、と思うこともあります。
何はともあれ渡航時期を決めたら その後の準備がしやすくなります。
体のチェック 日本にいるうちに病院へ行く
日本にいるうちに体の気になることはチェックしておいたほうがいいです。理由は
- 日本にいれば健康保険で安く医療を受けられる
- 海外で医者に診てもらうのは言葉の問題で苦労する
特にニュージーランド滞在時の医療保険には歯の治療は含まれていなかったので、日本にいるうちにみんな歯医者に行きました。
私以外は多少虫歯がある程度だったので大したことはありませんでした。その私は、、、
何年ものあいだ数か月おきに奥の歯茎がはれていたのでそのことを相談したら、全くの予想外の展開。「年単位で海外に行くなら 親知らずを全部抜いたほうがいい 」と。しかも大きな病院の口腔外科で診てもらう必要もあり大ごとでした。
入院して全身麻酔による手術になったんですが、どれも初めてで不安になりました。それでも初診が渡航まで3か月半くらいあった時期でよかった。歯に限らず心当たりのある人は早めに受診しましょう。
当時のツイート。午後の手術に備えて桜を眺めていたらしい。
手術待ち、散歩中。 pic.twitter.com/1X84JSUQ4j
— やすたた🇳🇿𝐍𝐙 (@yasutata_tky) 2014年4月9日
日本で揃えておいたほうがいい書類など
移住エージェントのアドバイスで、学校入学やビザ申請に必要な書類として、一般的に必要だったり、それまでの実績から考えて用意した方がいいものを教えてもらいました。
子どもの在学証明 | 子どもの学校入学に必要な場合もある |
大学の卒業と成績証明書 | 専門学校の入学に必要 |
在職証明書 | 専門学校の入学やワークビザで必要な場合がある |
戸籍謄本 | 婚姻関係や親子関係を証明するため。ビザ申請、銀行口座開設、子どもの学校入学に必要 |
母子手帳 | 予防接種について学校に問われることがあるため |
医療保険 | 学生ビザで滞在するには必須 |
国際免許 | 渡航後すぐにレンタカーを運転するなら必要 |
※在学証明~戸籍謄本の各書類は英訳したものです
引越しの準備

目の前にあるもモノをどうするか?や役所関連です。
引越し荷物
新たな気持ちで生活を始めるために、持って行く荷物は少なくしました。各自スーツケース1個 + ダンボール2個。
ダンボールは、日本を出る前に移住エージェント宛てに発送。でっかいダンボール10個の受け取りをお願いできるほどの友人がニュージーランドにいなかったので、引越し荷物の受け取り先があって助かりました。
持って行く荷物が少ないということは、逆に不要品がたくさんありました。捨てるにも金がかかるので、ヤフオクで売ったり近所の人に引き取ってもらう作戦を実施。売上げは渡航費に充てました。詳細はぜひ別記事を読んでください。

車の輸出
ニュージーランド移住なんて思ってもいなかったころに買った車。購入後3年たっていなかったので日本で売るかニュージーランドでも乗るか悩みました。
以下の理由でニュージーランドに持って行くことにしました。
- 中古査定で希望額に届かなかった
- ニュージーランドで人気のある車種なので、売るときにはいい値がつくと期待
車の輸出は、ほとんどのことは業者に依頼しました。日本を出る直前もニュージーランドに着いてからも忙しいですから。
輸出抹消登録と車両の港への搬送は自分でやりました。下のツイートは、港へ車を運ぶ途中です。
神戸へ車を搬送中。琵琶湖でひと休み。 pic.twitter.com/tp5Wg4tJ13
— やすたた🇳🇿𝐍𝐙 (@yasutata_tky) 2014年5月7日
銀行口座の開設
移住エージェントのサービスの一つに、渡航前に彼らが代理でニュージーランド国内の銀行口座開設がありました。2014年当時は代理人が現地の口座開設ができました。その後規制が厳しくなっているので、今も同じようにできるのかは確認しましょう。
資金移動
家族で数年計画の移住となると動く金額もそれなりです。できるだけいいレートで両替して移すにはどうしたらいいか調べました。
両替は、当時やっていたFXを利用しました。こんな流れです
FX業者からニュージーランド ドルを購入 -> 日本国内の外貨預金口座に移す -> ニュージーランド国内の銀行口座に移す
現在は、手数料が安く手軽なトランスファーワイズがあります。一回の限度額は100万円ですけど、とても便利なサービスです。一度に多額の資金を移すのではなく、為替レートを見ながら移すのもいい方法だと思います。日本を出る前に登録しておくことをおすすめします。
住民票を抜く
海外転出届を提出することです。これにより年金、健康保険、翌年以降の住民税の支払い義務がなくなります。
ニュージーランド移住の理由の一つに、日本の将来への憂いがありました。ですので、あてにしていなかった年金や健康保険といった社会保障制度から抜けられたのは、私にとっては大きなメリットでした。
移住の準備はやることがたくさん
準備期間は新しい生活への不安と高揚感が入り混じる時期。急がず焦らず一歩ずつ進みましょう。
また、移住生活が始まると、日本から何か送ってほしかったり、精神的につらいことも多々あります。そんな時に頼れる人が日本にいるのは心強いです。できることなら日本にいる親兄弟姉妹にも 納得、賛成、応援 してもらえる環境が望ましいですね。
また、人によっては、持ち家があればそれを売るまたは貸す、日本の銀行口座や生命保険の解約など、ここに挙げていない色んなことがあるでしょう。
本人が日本にいないとできないことや親など代理人でもできることなど、やることによって条件もいろいろ。また、事前の確認ではOKだったことが、いざ手続きするとできなかったり。
時間にも心にも余裕を持って 準備できればいいですね。
