ずばり!海外で暮らし始めたからといって 新たな自分には出会えません。
私は、ニュージーランドに移住すれば、それまでの自分ができなかったことができるようになるかもしれないと淡い期待を抱いていました。具体的には、無気力で口から出るのは不満ばかり、失敗への恐れから一歩踏み出すことができず、漫然と時を過ごす自分からの脱却。
同じように海外に出てこれまでの人生から心機一転、新しい生活で自分を変えたいと期待する人はきっといるでしょう。
しかし私の経験から言うと、海外に出ただけでは何も変わりません。
思い描く新しい自分に出会うためには、もうひとつとても重要な要素があります。おぼろげには気づいていたけど、なかなか認められなかったり、受け入れるのが怖かった「もう一つの欠かせないもの」。この記事ではその不可欠なものを紹介します。
ワクワク期
海外での生活、初めのころは見るモノ聞くモノ何もかもが新鮮で、とくに意識しなくてもいろいろなことに日本との違いを感じられて、新生活への不安の中にもたくさんのワクワクがあります。
多少不便なことさえも好意的に受け取れます。例えば、スーパーマーケットのレジで長蛇の列。それなのに店員は客とベラベラしゃべりながらの仕事。「口動かしてないで、さっさと手を動かしてくれよ!」と思いたくもなる所を、「こののんびりとした感じがニュージーランドっぽくていいよね」と思ってしまうように。
心に余裕ができたような嬉しさがありました。
見え隠れする変わらない欠点
日本での若い学生時代も英語を少しずつ勉強していましたし、仕事でもイギリスやアメリカの取引先とメールでのやり取りはしていました。なので、ニュージーランドに来るにあたってゼロから英語を勉強しなきゃならないほどではありませんでした。
しかし英語学習においては、ずっと変わらない致命的な欠点がありました。
- 人と話すのが苦手
- 失敗を恐れて人と話さない
- わかったふりをして”YES”と言ってしまう
日本で生活しているときは、仕事で使っていた英語は99%はメールだったし、英語が話せなくて生活上困ることはないから、英語学習に本気になれないんだと逃げていました。英語圏で暮らせば、逃げてばかりの自分だってきっとやる気になるだろう。そう期待していました。
でもこれらの欠点は、未だにしょっちゅう顔を出し英語がなかなか上達しません。
しだいに募る不満や不安

そんな希望とは裏腹に昔からの欠点は変わらなかった。するとだんだんと不満や不安が募ってくる。しかも原因は自分の外にあるように考える
- 移住前に思い描いていた自分はこんなはずじゃない
- 前向きになれないのは、生まれながら性格や育った環境に問題があったんじゃないか
- この期に及んでも自分は変わらないのか
そんな不満を抱きながらも、何か解決の糸口はないかとコーチングを受けたこともありました。心が救われて背中を押してもらえるんじゃないかと期待して。自分の外にある力で何とかしてもらおうとしました。
そのコーチングで「だれでも新しいことに挑む時には多かれ恐怖を感じる」のは判って気がラクになりました。英語ができないと思っているのも、誰でもない自分自身であることも。少し前進が見られました。
欠かせないこととは
コーチングの後は、落ち込むことが前よりは少なくなったのは実感できました。でも根本的な解決にはなってないんですよね。悩む原因はいつも一緒で、失敗が怖かったり、人と話せなかったり、前向きになれなかったり。
で、あるとき出会った言葉がありました。
どこにいようとも、自分が変わらないことには何も変わらない
確かにそうですよね。冷静に素直に考えればわかること。全ての原因は自分自身なんだと。環境が変わったからといって長年の悩みが簡単に解決するわけじゃないです。
落ち込んでいるときに「変化を受け入れなきゃ」と考えると、ものすごく押しつぶされそうなるけど、こうやって平常心でブログを書いていると「そりゃそうだ。できるかも」という気持ちが湧いてくる。
せっかく永住権を取れてこの先もニュージーランドで暮らしていけるので、新しい自分に会うために頑張ってみようかな。