ニュージーランドでCOVID-19(コロナウィルス)によるロックダウン(都市封鎖)が始まって1週間が経とうとしています。
日本でもひょっとしたら始まるかもしれないロックダウン。その時に一番気になるのは食べる物が手に入るか、だと思います。ちょっとしたきっかけでスーパーマーケットに人が押し寄せて、あっという間に棚が空っぽ。そんな映像を見たことがある人も多いでしょう。
前回の記事 COVID-19(コロナウィルス)によるロックダウン前夜 では、ロックダウン前数日のスーパーマーケットでの買い物の様子を中心に紹介しました。マスクや手袋を着用する人が次第に増えて、人々が不安に包まれていく変化を感じ取ることができました。
では実際に外出が禁止されるようになってから、その後の買い物は問題なくできるのか。食料やトイレットペーパーは足りているのか。
この記事では、ロックダウンが始まって約1週間のスーパーマーケットの様子を、私を含めたニュージーランド在住者のツイートから紹介します。
混雑ぐあい
結論から言うと、混み具合は店舗や時間帯によってまちまちです。どの程度混んでいるのか、または空いているのかをいくつかのツイートから見てみましょう。
まずは、ロックダウン初日のはっしーさん @hassy_nz のツイート。多くの人が買い物を済ませていたせいかガラガラだったそうです。はっしーさん狙ってこの日に行ったのかな。だとしたら賢い。
ロックダウン初日、近くのスーパーまで買い出しに。
パニックどころか駐車場はガラガラ。
みんな早めに買い物すませちゃったのかな? pic.twitter.com/oKSrFjDoGN— はっしー@海外プログラマ🇳🇿元社畜 (@hassy_nz) March 26, 2020
では、数日後のいちおう平日はどうだったでしょうか。kumiさん @kumikuma003 にはなんと!100人の行列が待っていたそうです。ビックリです。どの店でも2m間隔で待つように指示されるのですいぶんと長い列だったでしょう。そんな中、みなさん穏やかに並んでいたのは救いですね。
決死の覚悟でスーパーに行ってきた。100人以上の列に並んで入店。間隔をあけて並ぶので駐車場の壁に沿ってグルリと列が伸びていた。みんなジェントルなので混乱はなし。 pic.twitter.com/mVJwqlR73c
— kumi (@kumikuma003) March 27, 2020
同じ日のDaisukeさん @Bendaisuke もずいぶんと長い行列に巻き込まれてしまったそうです。写真からもわかるとおり、混乱なく並んでいるのは幸いです。
ディズニーランドかってほど並んでるw pic.twitter.com/5LXFNF0FwS
— 🇳🇿Daisuke BEN Hirata @ ニュージーランド (@Bendaisuke) March 27, 2020
週が明けて火曜日の夜に並んだ私のツイート。どうやら店舗や時間帯によって待ち時間はバラバラなようだったので、空いてそうな時間を予想して行ってみました。
夕食を済ませた後、18時半くらい。もうみんな家でのんびりし始めている頃だろうと考えての買い出しです。
18時半に Countdown に行ってきた
私の前の人から順番待ち。店を出るときは5-6人待ち。近所の New World は10人も並んでなかった
やっぱり朝早くか夜が空いてるみたい。日中じゃなきゃいけない理由がなければ時間をずらして行ってみてはどうでしょうか
— やすたた🇳🇿𝐍𝐙家族移住×Web×ブログ×主夫 (@yasutata_tky) March 31, 2020
するとやっぱり空いてました。こんな風に「いつが空いてるかな」と推測して買い物に行くのはちょっとした楽しみです。
ただそれとは逆に、「楽しみ」なんて表現するのは申し訳ないと思うこともありました。
店員がずいぶんと疲れているように見えたんです。日本人と違って風邪でマスクをする習慣がない彼らにとっては、マスク着用はおおごとです。それを何時間も着けて働くわけですから、ウィルス感染のリスクもあるわけだし、精神的にも身体的にも疲れるのは当然です。
そんな緊張の中働いてくれてありがとうございます。
食料は売っているのか
こちらも結論から言うと、多少品薄な商品もあるけど、スッカラカンの棚は少ないようです。
Naokoさん @naokonz のツイートによると、週末の買い物では食料品はたくさんあったそうです。混んでいるかどうかも気になりますけど、それよりも食べる物があるのかどうかが重要です。
ロックダウン中のスーパー、人数制限で入店まで少し並ぶけど、人と人の間隔はしっかり開けてる。
どのセクションも食べ物が豊富にあって、レジも2M間隔で順番を待つ。
家庭から1人だけが買いに来ていて、トロリーを拭く除菌剤が設置されているところも。
食料品のオンライン注文は混んでるとか pic.twitter.com/FEUC4rDPne
— Naoko@ニュージーランド (@naokonz) March 29, 2020
はっしーさん @hassy_nz のツイート。トイレットペーパー売ってます、大丈夫。
一部で品切れと言われていたトイレットペーパー、きっちり入荷してました。
人間の尊厳は犠牲にせずに済みそうです👍👍👍 pic.twitter.com/yCGUr2HWVQ
— はっしー@海外プログラマ🇳🇿元社畜 (@hassy_nz) March 26, 2020
さて、次はやんしんさん @NZ71123877 のツイートから。考えることはみんな同じなためか、小麦粉は少し品薄な印象です。売ってるけど20キロじゃね。。。
できるだけたくさん買い物して、買い物の回数を減らそう!と意気込んでスーパーへ。
そうだ!パンも自分で焼けばいいんだ!小麦粉買おう!って思ったけど…一番小さいサイズが20kgって…😅 pic.twitter.com/1bc9Eocam1— やんしん📜(数学教師@NZ🇳🇿) (@NZ71123877) March 27, 2020
最後は私のツイートを紹介。米、野菜、果物、魚は普段どおりの品ぞろえで、1kgとか普通サイズの小麦粉もありました。肉も同じようにたくさん売っていたはず(買わないので気にしてない)。
行きつけのパン屋が営業していると聞いたので行ってみたが閉まっていた
ついでにスーパーで買い物
レジと入口はさらに物々しくなっていたけど、米、野菜、果物、魚などはたくさん売ってた
今のところ食料の心配はない。安心して
— やすたた🇳🇿𝐍𝐙家族移住×Web×ブログ×主夫 (@yasutata_tky) March 27, 2020
どの店も「どこに行っても買えない」ような在庫量ではなく、基本的には普段どおりに棚は商品で埋まっていて、タイミングによっては売り切れがある。そんな感じみたいです。
というのも、ニュージーランドで最初のコロナウィルス感染者が見つかったときに、米やパスタ、トイレットペーパーなどが売り切れたことがあったので、買いだめの対象になるような商品は、今では購入数に制限がかかっています。また、「買占める必要はない」と多くの人が認識しているであろうことも、売り切れ防止に役立っているのでしょう。
しかし気になるのは、生鮮食品がムダになってしまうんじゃないかということ。棚が商品で埋め尽くされていればホッとします。パニックの抑制にもなるでしょう。でもそれらが売れ残って廃棄されるだろうと考えると複雑な気持ちです。
せっかく実った果物を人手不足で収穫できずに困っている農家がいるという話も聞きました。また、肉屋では数百万ドル相当の肉を捨てざるを得ない状況というニュースもありました。 >>> Millions of dollars worth of meat headed to landfill due to trading ban
食品ロスはロックダウン時に限った話じゃないですけど、社会の歯車が一つ狂うと次から次へといろいろ問題が出てきます。1日も早く正常な社会に戻ってほしいです。
さいごに
今のところスーパーでの買い物は、時間帯によっては多少の行列や、一部商品の品薄もあります。それでも食べる物に困る状況ではないので、まだ大きな混乱は起こっていません。
食料品の買い物については、いくらからの不便はあっても、食べる物に困るような心配はありません。
ただこの先ロックダウンが予定どおり4週間で終わる保証はありません。さらに長引くことになれば経済的なダメージも大きくなって、社会全体がそういった困難に耐えられるのか不安もあります。