ニュージーランドの永住権を取る方法はいろいろありますが、多くの人が技能移民(SMC:Skilled Migrant Category)で申請しています、おそらく。じゃあその技能移民での永住権申請ってどうやるの?って疑問ありますよね。例えば
- 申請にあたって移民アドバイザーなどの専門家に依頼しないといけないのか
- 審査の流れ
- どんな書類を提出するのか
- 申請費用や期間はどれくらいか
前回の記事 就職活動の結末とニュージーランドの共働き事情 のとおり、妻が永住権申請の基準を満たす仕事についたことで、我が家の永住権申請は現実のものになりました。
そこでこの記事では、
我が家を例に、2018年7月に申請、2019年4月に承認された 技能移民による永住権申請
について紹介します。
移民アドバイザーなど専門家への依頼は必須か
必ずしも必要ではないです。専門家の手を借りずに自分で申請する人もたくさんいます。
我が家は、以下の理由でプランBを提案してくれた移民アドバイザーに依頼しました。
- 審査途中で不明点は出てくるだろうから、信頼できる相談先がほしかった
- 永住権申請までの4年あまりを考えると、確実に早く手続きを進めたかった
- 共働きなので時間的な制約があった
移民アドバイザーを利用して良かった点は
- 問題が起こったときに移民局と交渉してくれた
- 手続きや書類に関する疑問を解消できたので安心して手続きを進められた(移民局の回答は人によってまちまちなことがある)
- 必要になる書類とその内容を事前に把握できたので、短い期間で的確な書類を準備できて審査がスムーズだった(はず)
審査の流れ
アドバイザーのすすめで、働き始め2週間は会社が合う合わないを見極めて、その後申請手続きを始めました。
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2018.7EOI (Expression of Interest) 提出自己申告によるポイント計算。この時点での提出書類はIELTSなどの英語力の証明のみ。160ポイント以上で2週間ごとのセレクションから抽出されて次のステージへ。次のITAが届くのを待つ間に、アドバイザーに確認のうえ本申請に必要な書類を準備。特に無犯罪証明書は時間がかかるため
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2018.8ITA (Invitation to Apply) 受理本申請への招待状。2-3週間の予定が5週間で届く。混雑や遅れの予感。。。4か月以内に本申請向け書類を要提出。
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2018.9本申請へ本申請用の全ての書類提出(書類の詳細は次項へ)。ITAを待つ間に準備を進めていたので早めに提出できた
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2019.1ワークビザ更新永住権の審査結果が出る前にワークビザが切れるため更新。予定どおり審査が進んでいれば不要だったかもしれない余計な出費
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2019.2オフィサー決定3か月以内の予定が5か月でやっとオフィサー(審査担当者)が決定。前年9月に提出した書類の審査開始。追加書類として過去6か月のIRDサマリー(税金関連)と過去3か月の口座明細と給与明細を提出。経歴チェックのために、オフィサーがかつての日本の勤め先にメールで連絡。現在の職場へもメールで職務内容の問い合わせをするも、上司がメールを見落としていたため回答期限に間に合わず。アドバイザーに期限延長の交渉を依頼。ビザステータスがResidentになっているかをオンラインで確認する毎日
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2019.4約5年越しで永住権を取得!EOI提出から約9か月。ついに永住権が承認された!
費用は、EOI提出と本申請用書類提出時に支払いました。合わせて$3,000くらい。その後値上げがあったので現在の費用は、移民局のウェブサイト で確認してください。
本審査での必要書類

技能移民(SMC)で家族がいるケースの本審査用に提出した書類です。子どもの年齢で必要な書類は変わってきます。
夫婦の関係を証明するもの
- 手紙:”A joint letter from you and your partner stating key moments throughout your relationship”
- 手紙に関連する写真
- 前年に日本へ行ったときの航空券
一緒に生活していることを証明するもの
- 共同名義の賃貸契約書
- 共同名義の定期預金
- 車と海外旅行保険証書
その他
- パスポート写真ページ(全員)
- 戸籍謄本とその英訳(全員)
- 学歴証明書(主申請者である妻、私※1)
- 雇用契約書(妻、私)
- 職歴証明書(妻、私)
- IELTSの結果(EOIで提出済みだけど再度。妻、娘※2)
- 無犯罪証明書(妻、私、娘※2)
- 健康診断(※3)
※1 EOIに配偶者の学歴や仕事のポイントを加える場合には、配偶者もIELTS 6.5相当が必要。ただし私は免除要件を満たしていたので不要
※2 子どもも年齢によっては英語力の証明や無犯罪証明書が必要
※3 健康診断は以前提出したものが有効期限内だったため、不足分のみ提出
アドバイザーの指示に沿って必要書類を準備。おかげで安心して書類を提出し、審査結果を待つことができました。アドバイザーがいなかったら移民局に問い合わせたり、インターネットで情報を探したり、友人に尋ねたりして、不安を抱えながらの審査待ちだったと思う。
さいごに
必要な書類の提出後にすることは「待つ」です。日常生活を送る中での「待ち」なので、9か月間ずっと待ちわびているわけではありませんでした。
しかし、ITAを受け取るのもオフィサーが決まるのも予定よりも長くかかったので、それらを待つ間はやきもきしてました。そんなときでもアドバイザーに3-4週間おきに連絡を取って、次への準備や遅れている理由を教えてもらえたのはとても助かりました。
長い期間待たされると、「あの人は3か月で永住権がおりたのに、どうして私はこんなに時間がかかるんだ」と思うこともあるでしょう。しかし審査期間は、そのときの法律や時期、個々のケースなどでまちまちです。疑問があれば 移民局 や専門家に相談しましょう。